理事長あいさつ
当財団は、前身の「日本コージェネレーション研究会」発足からこの2024年度で40年目となります。東日本大震災があった2011年からは一般財団法人として現在の名称、(一財)コージェネレーション・エネルギー高度利用センター(通称:コージェネ財団)に改め、コージェネレーションとエネルギー高度利用の普及促進に務めて参りました。これもひとえに会員並びに行政・学識経験者など関係者の皆様のご支援・ご協力の賜と厚く御礼申し上げます。
さて、発足以来、日本におけるエネルギーを取り巻く環境は大きく変化してきました。特に東日本大震災後は、エネルギーの自由化が進展し、省エネだけではなくエネルギーセキュリティも重要視されるなか、家庭用においては燃料電池エネファームの普及拡大も始まり、中大型のガスエンジン・ガスタービンも大幅な高効率化を果たしながら、コージェネレーションは有効な分散型エネルギーシステムとして導入が進んできております。
一方で昨今は、地球温暖化対策として国際的にも環境やエネルギー政策は脱炭素化に大きく舵が切られ、日本も2020年政府による「2050年カーボンニュートラル」宣言、さらには2023年5月の「GX推進法」「GX電源法」の法律成立を経て、GXとDX一体化による経済・社会の変革に大きく動き始めました。コージェネレーションもこのエネルギーを取り巻く大きな変革のなかで、あらためてその価値・貢献が期待されています。
コージェネレーションは、まずは足元の大幅な省エネと低炭素化を実現することができ、CO2排出削減が求められるトランジション(移行期)においても “脱炭素化に向けて即効性のある重要なテクノロジー”だと言えます。
さらに分散型エネルギーシステムとして、昨今の激甚化する自然災害や激動のエネルギー国際情勢を鑑みエネルギーセキュリティの観点からも、レジリエンスや変動する再生可能エネルギーの調整力、DRなど系統への貢献も期待されています。
そして将来的には、合成燃料や水素など燃料のカーボンニュートラル化を経て、2050年以降の脱炭素社会においても貴重なエネルギーを有効活用していくエネルギーシステムの核として寄与していくことでしょう。
本財団は、カーボンニュートラルとサステナブルなエネルギー活用の実現に貢献すべく、今後もエネファームを始めとした家庭用から業務用・産業用分野までコージェネレーションを中心としてエネルギーの高度利用、普及促進に取り組んでまいります。
これまで以上に、皆様の一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
2024年4月
一般財団法人 コージェネレーション・エネルギー高度利用センター
理事長 柏木 孝夫
沿 革
1984年 | 5月 | 日本熱電併給技術懇談会(第1回)開催 |
---|---|---|
1985年 | 2月 | 「日本コージェネレーション研究会」設立発起人会開催 |
1985年 | 4月 | 「日本コージェネレーション研究会」設立 |
事務所開設(東京都中央区銀座7-13-8 第2丸高ビル3階) | ||
1987年 | 10月 | 事務所移転(東京都港区西新橋2-18-2 NKKビル6階) |
1997年 | 10月 | 「日本コージェネレーションセンター」に改称 |
2007年 | 10月 | 事務所移転(東京都千代田区九段北4-3-14 九段堀江ビル3階) |
2009年 | 4月 | 財団法人 天然ガス導入促進センターと合併 |
2011年 | 3月 | 事務所移転(東京都港区虎ノ門1-16-4 アーバン虎ノ門ビル4階) |
9月 | 「一般財団法人 コージェネレーション・エネルギー高度利用センター」に改称 | |
2014年 | 4月 | 通称財団名「コージェネ財団」を採用 |